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衣類乾燥機の処分方法や故障の兆候、原因などを解説します

2024.10.30

衣類乾燥機を捨てる際は「家電リサイクル法」の規定に則り、正しく処分しなければなりません。

しかし、処分方法は何通りもあり、回収時のルールも様々あるため、どのように処分すべきか自信を持てない人も多いです。

ということで今回は、衣類乾燥の正しい処分方法と故障の兆候、主な故障原因などについて解説していきます。

これから乾燥機の買い替えを検討している方もぜひ、最後まで読んで参考にされてみてください。

衣類乾燥機の寿命と故障の兆候

衣類乾燥機は故障しづらく、比較的長持ちする家電です。製品や使用頻度によって差はありますが、平均寿命は10年程度、長ければ15年といわれています。

最も分かりやすい故障の兆候は「異音」です。
部品の老朽化が主な原因で、音がうるさくなり、カラカラという耳障りな音が鳴ります。

その他の故障の兆候は以下の通りです。

 運転中に突然停止する
 電源が入らない時がある
 洗濯物の乾きが悪くなる
 脱水・給水ができなくなる
 エラー表示が多くなる

これらの症状が出たら放置せず、取り扱い説明書などを参考に自分で対処してみて、それでも解決しなければメーカーに問い合わせましょう。

衣類乾燥機が故障してしまう主な原因

衣類乾燥機の故障の原因は、主に以下の不具合が原因です。不具合の解決策とともに、説明していきます。

フィルターが詰まっている

ファンは回っているものの、衣類乾燥機の温度が上がらず洗濯物が乾かない場合は、吸気フィルターや内部のフィルターの詰まりが考えられます。

詰まりの原因は髪の毛やホコリが溜まっている場合がほとんどで、自分でも掃除することが可能です。フィルターに付着した汚れを取り除けば、元通り使える場合もあるので修理に出す前に確認してみてください。

衣類乾燥機によっては、フィルターを容易に取り外せる場合があります。
定期的に(理想としては1回の使用ごとに)フィルター清掃を行い、詰まりを防ぐようにしましょう。

モーターが回転しない

依頼乾燥機が1回で処理できる量には限界があり、メーカーが推奨する適量もあります。その量を超えて一気に洗濯物を詰め込むと、モーターが上手く回転せずに止ってしまう場合もあるので注意してください。

また、モーターのファンの軸が固まっていることが原因で回転しない場合もあり、ファンの軸にグリスを塗れば直ることもあります。ただし作業は難しく、場合によっては部品の交換が必要になるため、自分で対処するのは難しいでしょう。

1度に入れる洗濯物の量を減らして改善されなければ、業者に相談することをおすすめします。

排水部分に詰まりがある

乾燥機の中にある濡れた衣類が乾くのは、衣類の水分がヒーターの熱で蒸発し、蒸発した水分を空気で冷却して排水される仕組みによるものです。

この冷却された水分の通り道である排水口が異物で詰まっていたり、排水ホースが捻じれていたりすると洗濯物が乾かなくなってしまいます。

排水口やホースが元通りになれば、乾燥機能も正常に働くようになる場合もあるので、異常がないか確認してみてください。

コントローラーやセンサーが故障している

衣類乾燥機のコントローラーやセンサーに不具合が起こると、使用中に突然止まったり、そもそも電源が入らなかったりして使えない場合があります。

コントローラーやセンサーの異常は自分で直すのは難しく、修理を依頼するか買い替えるのが一般的な解決策です。

取り扱い説明書に記載されている改善方法を試しても改善しない場合は、まずはメーカーに問い合わせましょう。

丸ベルトや内部部品の故障・破損

丸ベルトが切れたり、内部部品が故障・破損したりすることも本体の寿命につながります。メーカーや業者に状況を説明してみて、修理できる見込みがなければ、部品の交換もしくは衣類乾燥機の買い替えが必要です。

乾燥機の修理費用は平均すると1万円程度ですが、乾燥機の状態や部品交換の有無などによってさらに高くなる可能性もあります。ただし、保証期限内であれば無料もしくは最低限の費用で修理してもらえる場合もあるので、保証書は大切に保管しておきましょう。

衣類乾燥機を処分するならおすすめしたい処分方法について

費用面や手軽さ、処分時の安全性を考慮した場合に、おすすめしたい衣類乾燥機の処分方法を紹介していきます。処分方法それぞれのデメリット部分にも着目し、どれだけ許容できるかも選定の基準にするとよいでしょう。

指定取引場所に自分で持ち込む

衣類乾燥機を処分するには基本的に「リサイクル料」と「収集運搬料」を支払う必要があります。

この指定取引場所に自分で持っていく方法を選択すれば、リサイクル料はかかるものの、収集運搬料はかからないのでお得に処分できます。

指定取引場所に、衣類乾燥機を持ち込む手順は以下の通りです。

  1. 郵便局で「家電リサイクル券」を購入
  2. 必要事項を記入。家電リサイクル券を郵便局に提出→リサイクル料を支払う
  3. 家電リサイクル券と衣類乾燥機を指定取引場所に持ち込む

最寄りの指定取引場所は、以下のサイトでも調べられるので参考にしてみてください。

指定引取場所案内 – E-map

不要品回収業者を利用する

できるだけ早く手軽に衣類乾燥機を処分したいなら、不要品回収業者がおすすめです。
電話やLINE1本で予約ができ、即日対応や夜間帯に回収してもらえる場合もあるので、スケジュールに余裕がなくても利用できます。

10キロ以上の衣類乾燥機を、回収場所まで運ぶのは大変ですし、取り外しが必要な場合は危険も伴います。不要品回収であれば、依頼者側が事前に何かしら準備する必要はなく、そのまま回収してもらえるのが魅力です。

また、買い取りを行っている業者もあり、他の不用品の売上と処分費用を相殺できるメリットもあります。

リサイクル料と収集運搬費用に加えて人件費もかかりますが、手間や時間の削減、そして安全に処分できることを考えると非常にコスパのよい方法といえるでしょう。

リサイクルショップで買い取ってもらう

衣類乾燥機は人気商品で、多くのリサイクルショップが買い取りに対応しています。
また買い取り基準に達していなくても、修理して販売できる場合もあるので、無料で引き取ってもらえる可能性もあります。

さらに、売却する場合に限り、リサイクル料を支払う必要もありません。

出張買い取りを行っているショップも多く、自分で重い衣類乾燥機を運搬する手間を省け、査定してから売却するかを決められるため非常に効率的です。

ただし、製造から10年以上経過したもの、正常に動作せず傷や汚れも酷い場合は買い取り不可になってしまう場合もあります。売却するのであれば、製造から5年以内で動作に問題がないものが望ましいでしょう。

フリマアプリに出品する

買い手がすぐに見つかるとは限らず、特にスケジュールに余裕がない場合は現実的な処分方法といえないかもしれません。しかし、自分で販売価格を決められる分、大きな利益を得られる可能性がある点は魅力といえるでしょう。

ただし、大型家電の配送料は高く5,000~10,000円以上かかるケースも少なくありません。
フリマアプリの販売手数料との兼ね合いもあるため、マイナス収益にならないように価格設定する必要があります。

乾燥機の取り外しや梱包、配送業者の手配など売却した後の対応も多いので、少し時間に余裕を持ち行動する意識も必要になるでしょう。

衣類乾燥機を購入すると同時に古い乾燥機を処分

家電量販店や電気屋などで衣類乾燥機の買い替えを検討している場合は、古い乾燥機を引き取ってもらえないか確認してみましょう。

多くの家電量販店は新しく購入した衣類乾燥機を自宅に搬送してくれるのと同時に、古い乾燥機を有料で回収してくれます。

かかる費用は通常通り「家電リサイクル料」と「収集運搬料」です。
しかし、本来は郵便局を経由して自分で支払うはずのリサイクル料を店舗が手続きを代行してくれるので、利用者にとっては利便性が良いといえるでしょう。

衣類乾燥機を新しく購入する予定なら、よく利用する店舗に相談してみるとよいでしょう。

衣類乾燥機を購入した店舗に処分してもらう

家電製品を扱っている小売り業者は、家電リサイクル法の規定により、今までに販売した対象となる家電を回収する義務があります。

そのため、先に説明したように新しく買い替えなくても、過去に衣類乾燥機を購入した店舗で有料回収してもらえる場合が多いです。

衣類乾燥機をどこで購入したか覚えていない場合は、自治体に問い合わせれば回収してくれる店舗を紹介してもらえます。

引き取り方法は店頭回収もしくは訪問回収が一般的です。訪問回収はスタッフが自宅まで直接引き取りに来てくれますが、リサイクル料と収集運搬費に加えて訪問回収費がかかる場合があるので注意してください。

店舗側にとって不用な家電製品を無料で引き取るメリットは少ないといえるでしょう。引き取っても使い道がなく処分する可能性も十分にあるためです。それでも良心的なお店であれば親身に相談に応じてくれるので、まずは相談してみるとよいでしょう。

衣類乾燥機は粗大ごみとして処分できる?

衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象品目のため、基本的には粗大ごみとしては処分できません。たとえ自治体が定めた粗大ごみのサイズ以下であっても、ごみ収集やごみ処理施設は利用できないことを覚えておきましょう。

処分したければ、指定取引場所を探して自分で持ち込んだり、不要品回収業者に依頼したり、これまで紹介した他の方法を検討する必要があります。

また、レアなケースではありますが、自治体によっては家電リサイクル券の購入など一定の条件を満たせば回収してくれる場合もあるので、念のため確認してみてください。

家電リサイクル法と対象家電について

家電リサイクル法とは、一般家庭や事務所で廃棄された家電製品の有用な部分や材料をリサイクルし、資源の有効利用を推進する目的で作れた法律です。

家電リサイクル法が施行されるまでは、処分された家電製品の半数以上は埋め立てられていました。埋め立ては環境に悪影響を及ぼすだけではなく、鉄・ガラス・アルミなどの大切な資源を無断にすることになりかねません。
そういった状況を改善するため、環境保全と資源の有効活用をモットーに施行されたのが家電リサイクル法です。

家電リサイクル法によって、以下の家電製品がリサイクルの対象となりました。

 家庭用エアコン
 テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
 冷蔵庫・冷凍庫
 洗濯機・衣類乾燥機

処分料金としては、リサイクル料2,500~4,000円、収集運搬費用1,000~3,000円を目安に考えればよいでしょう。

■リサイクル料金例

エアコン 972円~
テレビ ブラウン管(15型以下) 1,296円~
ブラウン管(16型以上) 2,376円~
液晶・プラズマ(15型以下) 1,836円~
液晶・プラズマ(16型以上) 2,916円~
冷蔵庫・冷凍庫 170L以下 3,672円~
171L以上 4,644円~
洗濯機・衣類乾燥機 2,484円~

出典元 : 経済産業省「3分アニメでわかる家電リサイクル法-手順1:対象品目を確認、リサイクル料金例」

衣類乾燥機を処分する前に気をつけたいこと

ここでは、衣類乾燥機の処分方法する前に注意すべき点や知っておいて方がよい内容を取り上げました。

トラブルなくスムーズに処分できるように、参考にしてみてください。

異常を感じたらまずはエラーコードをチェックする

衣類乾燥機の使用中に異常を感じたら、すぐに故障を疑うのではなく、エラーコードを確認してある程度は不具合の原因を切り分けるようにしましょう。

取り扱い説明書やメーカーのQ&Aを参考にすれば自分で直せる場合もありますし、直接問い合わせる場合も不具合箇所をスムーズに伝えられるためです。

衣類乾燥機は些細な原因でも正常に動かなくなります。例えば、ドアが少し開いていたり、給水蛇口が閉まっていたりなど自分のミスが原因の不具合から、フィルターの詰まりをはじめ自己修復が可能なものまで様々です。

必ずしも修理や処分が必要なレベルの不具合ばかりではないので、まずはエラーコードをチェックする癖をつけましょう。

動作確認を行う

衣類乾燥機を処分する前に、故障症状に対する一般的な対処法を試してみて改善しないか試してみてください。

すでに対処法は説明していますが、以下にもう一度まとめます。

故障症状 対処法
乾燥機の温度が上がらず、
全く乾燥しないもしくは乾き残りがある
吸気フィルターや内部フィルターの詰まりが原因である可能性もある

→フィルター掃除をする

排水が上手く行かない 排水口の詰まりや排水ホースの捻じれを確認
モーターが回転しない 洗濯物の量を減らす

モーターのファンの軸にグリスを塗る

電源が入らないもしくは途中で止まる コントローラーやセンサーの異常

→修理が必要

買い取り基準に達していな衣類乾燥機でも売却できる場合はありますが、修理が必要なレベルであれば処分する方向に動いた方がよいでしょう。

不要品回収は悪徳業者に要注意

不要品回収業者は家具・家電の回収をはじめ、買い取りにも応じてくれる場合があり非常に便利ですが、中には悪徳業者も存在します。

無料回収を謳っておきながら、追加料金が次から次へと発生し、終わってみれば高額な請求になってしまう場合もあります。

また、回収した不用品を不法投棄する業者も後を絶ちません。
かりに不法投棄されると依者側の責任も追求されかねないので、業者選びは慎重に行う必要があります。

業者を選ぶ際には、まず見積書が明確かどうかの確認が必要です。
記載内容で不明な点や不自然な点があればその場で質問し、業者側の回答があいまいであれば、依頼は避けた方がよいでしょう。

その他には、企業サイトがあり情報が適宜更新されているか、事業所の所在地が明確か、一般廃棄物収集運搬許可の取得状況も業者を判断するうえで有効です。

依頼乾燥機を取り外す方法を理解しておく

衣類乾燥機を処分や売却する際は、乾燥機を取り外さなくてはなりません。衣類乾燥機は「ガス式」と「ヒートポンプ・ヒーター式」に分類されます。直前になって慌てないように、それぞれの取り外し方を大まかに理解しておきましょう。

■ガス式の取り外し方

  1. 電源を切り、コードも抜く
  2. 排水ホース・ダクトを外す
  3. ビスを外し、スタンドから本体を取り外す

ガス漏れの恐れもあるため、ガス式の場合は自分で取り外すよりも専門業者に任せるのが安全です。自分で取り外す場合は、工具一式と軍手やタオルを準備してください。

■ヒートポンプ・ヒーター式の取り外し方

  1. 電源を切り、コードも抜く
  2. 排水ホースを外す
  3. ビスを外し、スタンドから本体を取り外す

取り外し方はガス式とほぼ同じで、1人でも30分程度で取り外せるでしょう。ただし、乾燥機1台25キロ程度と1人で持ち運ぶのは一般的に大変ですので、協力者がいれば手伝ってもらうことをおすすめします。

まとめ

今回は衣類乾燥の正しい処分方法と故障の兆候、主な故障原因などについて解説していきました。

この他にも不用品回収については、まだまだ知っておきたい知識がたくさんあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。

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