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業務用エアコンの処分方法や故障の兆候、業者の選び方について解説します

2025.07.09

業務用エアコンの処分は家庭用のエアコンと異なり、家庭用ゴミではなく産業廃棄物としての手続きなどが必要になります。

とくにエアコンに関しては、フロン類の回収義務マニフェストの作成、管理などが必要となり、適切な対応を行わなければ法令違反となります。

ということで今回は、業務用エアコンの処分方法について気をつけておきたいポイントについて解説していきたいと思います。

企業だけではなく、飲食店などを営業している個人事業主の方も、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。

【業務用エアコン】家庭用エアコンのように処分できない

業務用エアコンは、家庭用エアコンのように気軽に処分することはできません。

北九州市の場合は、下記ケースの場合を除いて、その多くがマニフェストの作成が必要となる場合がほとんどです。

例外として、次の条件を全て満たす事業所(住居併設事業所)に限って市の指定袋による収集を行っています。
 (1)住居と事業所建物が構造上一体である。
 (2)家庭ごみとの区別が困難である。
 (3)ごみ量が家庭並みに少ない。(1回の収集日に2袋程度) 

引用元:北九州市公式サイト「事業所から出るごみについて」より

業務用エアコンの処分時に気をつけたいこと

まず押さえておくべきは、フロン類回収・破壊法に基づく義務です。

業務用エアコンにはフロンガスが使われており、そのまま廃棄することは法律で禁じられています。

企業がエアコンを処分するには、認可を受けた「第一種フロン類回収業者」に依頼し、フロンガスを確実に回収してもらわなければなりません。

また、専門業者への依頼を行った場合も回収証明書を発行してもらい、書類を保管する義務が生じます。

そのため、処分の際には慎重に行動していく必要があります。

業務用エアコンを処分する際は、必ず産業廃棄物処理業者に依頼する必要がある

これは法律で定められており、企業としての責任を果たすためにも避けて通れない手順です。

なぜなら、業務用エアコンは「産業廃棄物」に該当し、家庭用のように自治体のルールで簡単に処分することはできないからです。

処分する企業や個人事業主には、処分が適切に行われたことを証明する義務があり、そのためには専門の処理業者によるマニフェスト管理が必要となります。

そのため、実際に処分を依頼する際は、「産業廃棄物収集運搬業」と「処分業」の許可を持つ業者かどうかを確認することが大切です。

万が一、無許可業者に依頼した場合、法令違反と見なされ、依頼した企業側も罰則を受ける可能性がありますので、注意が必要となります。

故障かなと判断したら確認したいポイント

業務用エアコンが動かない、冷えないといった不調を感じた際には、故障の判断を行う前に確認してほしいポイントがいくつか存在します。

まずは基本的な確認ポイントを押さえて、本当に故障なのか判断することが大切です。

ブレーカーを確認する

第一に確認したいのは「ブレーカーの状態」です。

何らかの理由で過電流が流れた場合、ブレーカーが落ちて電源が遮断されている可能性があります。分電盤を確認し、ブレーカーがオフになっていないかチェックしましょう。

リセットや復旧方法を確認して試してみる

次に、「リセットや復旧操作」を試してみることも有効です。

多くの業務用エアコンにはリセットボタンやリモコンでの復旧操作が用意されており、一時的な不具合であればこれで解消する可能性があります。

操作マニュアルを確認しながら、手順に従って試してみましょう。

エラーコードが表示されていないか確認する

さらに、「エラーコードの表示」がないかも確認してください。

本体パネルやリモコン画面にエラーコードが表示されている場合、メーカーごとにその内容に応じた対処が必要です。

コードの内容を調べれば、故障の原因や緊急性の有無がある程度わかります。

業務用エアコンの寿命と故障の兆候について

業務用エアコンは長時間・高負荷で稼働する機器のため、定期的な点検と早期対応が欠かせません。とくに「寿命」と「故障の兆候」を把握しておくことで、突然の停止や業務への支障を未然に防ぐことができます。

まず、業務用エアコンの寿命は一般的に10〜15年とされています。使用環境やメンテナンス状況によって前後しますが、設置から10年を超えると経年劣化による不具合が起きやすくなります。

特に冷媒ガスの劣化、配管の腐食、コンプレッサーの負担増などが目立ってくる時期です。

次に、故障の兆候として注意すべきポイントは以下のとおりです。

  • 風量の低下や異音
  • 冷暖房の効きが悪い
  • 水漏れや結露が多い
  • 頻繁な停止やエラー表示

これらの兆候が現れた場合は、修理業者に相談してみることをおすすめします。業務用エアコンは「壊れてから修理」ではなく、「兆候を見逃さず対応」がコストとリスクを抑える鍵です。

計画的な更新やメンテナンスをおこなうことで、業務用エアコンは少しでも長く使用することができますので、ぜひ意識してみてください。

業務用エアコンの処分を依頼する業者の選定基準や気をつけること

業務用エアコンの処分は、法令遵守と環境配慮が求められるため、依頼先となる業者の選定が非常に重要です。

誤った業者選びは、企業の信用失墜や法的リスクにつながる可能性があります。

まず、選定の基準として必ず確認すべきポイントは以下の通りです。

適切な許可を持っているか

業務用エアコンは「産業廃棄物」に該当します。依頼する業者が以下の許可を取得しているか確認しましょう。

  • 産業廃棄物収集運搬業の許可
  • 産業廃棄物処分業の許可第一種フロン類回収業者の登録(フロンガス回収が必要な場合)
  • マニフェスト(産業廃棄物管理票)を発行してくれるか

マニフェストは、排出事業者である企業が処理の流れを把握・管理するために必須の書類です。

発行義務を理解しておらず、手続きを怠る業者は要注意です。

リサイクル・再資源化の方針を持っているか

環境配慮の観点から、回収したエアコンをどのように再資源化・処分しているかを確認することも大切です。
ホームページや営業担当者の説明から、企業姿勢や処理フローの透明性を確認しましょう。

一貫対応が可能かどうか

取り外し、フロン回収、運搬、処分までを一括で対応してくれる業者であれば、手間や連絡ミスが減ります。また、工程ごとの責任が明確になるため、トラブルのリスクも抑えられます。

見積もりや契約内容が明確か

費用の内訳が不明瞭な業者には注意が必要です。「撤去費」「処理費」「フロン回収費」「マニフェスト発行手数料」など、項目ごとに明確な説明があるかを確認しましょう。

まとめ

今回は、業務用エアコンについて、処分方法や故障の兆候、業者の選び方などについて解説していきました。

この他にも業務用エアコンや不用品回収に関する知っておきたい知識は、まだまだあります。

ぜひ、この他の関連記事も読んで参考にされてみてください。

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