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遺品整理業者のやばい実態とは?トラブル事例から学ぶ安心できる業者の選び方

2025.09.24

大切な家族を亡くし、遺品整理を業者に依頼することを検討しているものの、「遺品整理業者はやばい」という噂を聞いて不安になっていませんか?

実際、悲しみに暮れる遺族の心理につけこむ悪徳業者が存在し、高額な追加料金の請求や遺品の不法投棄など深刻なトラブルが後を絶ちません。

しかし、事前に悪徳業者の特徴や手口を把握し、適切な業者の見分け方を知っておけば、安心して遺品整理を任せられます。

本記事では、やばい遺品整理業者の実態と優良業者を選ぶためのポイントを詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

不用品回収業者や遺品整理業者がやばいと言われる理由

総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)の増加にともない、不用品回収業者や遺品整理業者の数が増えています。

しかし、大切な人を亡くしたばかりで冷静な判断ができない遺族の心理につけこみ、不正を働く悪徳業者が増えているのも事実です。

詳しくは次章で解説しますが、作業後に不当な追加料金を請求されたり、回収した遺品を不法投棄されたりなど、悪徳業者による被害は数え切れません。

不用品回収サービスに関する全国の消費者センターなどへの相談件数は年々増加しており、2021年度には2,000件を超えています。

(参考:独立行政法人 国民生活センター 不用品回収サービスに関する相談件数の推移

残された遺族にとっては、できるだけ故人の遺志を尊重した理想の形で送り出したいと思うので、プロである業者の利用を一度は考えるかもしれません。

しかし、メディアやネットによる悪徳業者への注意喚起が広がっている影響もあり、安心して利用できないのが依頼者側の本音でしょう。

遺品整理業者と聞くと悪いイメージが先行して、自然と身構えてしまう人が増えているのも「やばい」といわれることにつながっています。

遺品整理業者によるトラブル事例7選

ここからは、遺品整理業者が「やばい」と言われるきっかけになったトラブル事例を7つ紹介していきます。

過去のトラブル事例と、トラブルにつながった経緯を事前に把握しておけば、悪徳業者の手口に引っかかるケースを減らせる場合もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

不法投棄された

処理コストを減らすために、回収した遺品を山林や空き地に捨てる悪徳業者が存在します。

不法投棄されると、ごみの所有者である依頼者も責任を負わなければならない場合もあり、罰則や罰金の対象になる可能性もあります。

また、自分に非がなくても「不法投棄に関わった」とみなされ、自治体や近隣住民とのトラブルに発展するケースも否定できません。

このあと紹介する悪徳業者/優良業者の見分け方を参考にし、慎重に依頼する遺品整理業者を見極めていきましょう。

サービスのクオリティが低い

口では良いことばかり言っていても、実際のサービスのクオリティは低く、作業中にトラブルを頻繁に起こす業者も存在します。

例えば、作業が雑で大切な遺品を壊されたり、遺族とのコミュニケーション不足で処分しないように頼んだものまで捨てられたりするケースです。

遺品の中には、各種解約手続きや相続に必要になる重要な書類も含まれているため、誤って処分されたら後々大変になるんですね。

そのため、業者に任せきりにするのではなく、処分されて困るものは事前に仕分けておくようにしましょう。

また、設立したばかりの会社など、スタッフ同士の連携ができておらず、作業効率の悪さが目立つ業者も少なくありません。

評判の良い業者の予約がなかなか取れず、やむを得ず利用する場合は、自分ができる作業は前もって行うようにしましょう。

そもそも契約通りの作業をしない

サービスのクオリティが低いどころか、契約内容に従わず期日を引き伸ばしたり、不十分な作業で済まそうとしたりする悪徳業者も存在するので注意が必要です。

契約書を提示する業者=信頼できる業者とは限りません。

契約書とは名ばかりで、要望に沿わないサービスを提供されるケースもあるので、口コミや作業実績を確認した上で依頼するようにしましょう。

遺品の紛失・盗難

業者側の管理不足による紛失だけでなく、遺品を盗まれて売却されるといった被害に遭った人もいます。

どこの業者に依頼する場合でも、現金や売却価値があるものは念のため親族の家など他の場所に移すようにしましょう。

作業後に高額の追加費用を請求される

一般的な遺品整理業者であれば、見積もり時に作業ごとの内訳を出し、基本的にはそれ以外の料金は発生しません。

仮に作業当日に突発的な作業が発生して、見積もり額が変わるようであれば、依頼者に正直に伝えて相談しながら進めるのが通常です。

しかし悪徳業者の場合は、何かと理由をつけて作業後にいきなり高額な追加料金を請求してくるケースもあります。

例えば「想定より荷物が多かった・時間がかかった」などです。

見積もり時にしっかり確認すれば分かるレベルの内容を悪びれることなく主張し、強引に追加料金を支払わせようとするんですね。

作業後で依頼者側が支払いを断りづらい状況を逆手に取った、悪徳業者の詐欺まがいの手口なんです。

不当な買取金額を提示してくる

遺品整理業者の中には不用品の買い取りを行っている会社もありますが、相場よりはるかに低い価格で買取ろうとする悪徳業者も少なくありません。

例えば貴金属類やアンティーク品などは、素人から見れば分からないものの、高値で売却できるものも多いです。

しかし、価値を知っていながら敢えて依頼者に伝えず、不当な買取金額を提示してくる場合もあります。

不安であれば、買取サービスを利用せずに他の方法で売却するか、実店舗がある買取事業にも力を入れている業者に依頼するとよいでしょう。

高額な解約料金を請求された

提示された見積もりに了承した後、他の業者の方が圧倒的に安かったためキャンセルしたところ、15万円以上のキャンセル料を請求された人もいます。

業者側からキャンセル料について説明はなく、一方的に高額な料金を請求されたので依頼者側は納得できるはずがありません。

契約は口約束でも成立してしまいます。

何かトラブルが起こった際にこちらの言い分を主張できなくなるので、契約書や見積書の提示がなく、キャンセル規定も曖昧な業者は利用しないようにしてください。

やばい遺品整理業者の特徴

遺品整理業者を利用する機会はそう頻繁にはないので、信頼できる業者かを見分けられずに困ってしまう人もいるでしょう。

遺品整理業者の中には、無許可で営業していたり、反社会的勢力が運営していたりする会社もあるため、料金の安さだけで選ぶのは非常に危険です。

ここでは、やばい遺品整理業者の特徴や見分け方を紹介するので、もし当てはまったら基本的には依頼しないようにしましょう。

見積もりにまで費用がかかる

多くの遺品整理業者は、見積もりの段階までは無料で対応してくれます。

その状況で、あえて費用を請求するような業者であれば何か理由があると疑いましょう。

最初に無料で見積もりをしてくれるのかをきちんと確認したうえで依頼すると、このトラブルは防げます。

ただ、たとえ見積もりが無料でも、明らかに不要なオプションまで強引に契約させようとしてくる業者がいるため注意が必要です。

依頼前に、どの範囲の作業まで業者に手伝ってもらうかを明確にし、見積内容を隅々まで確認するようにしましょう。

書面を残さず口約束で進めようとする

見積書や契約書などの書面を残さず、口約束で契約を進めようとする業者は要注意です。

契約とは異なる作業を行ったり、不当な追加料金・解約料を請求したりしても、依頼者側が契約違反を主張できないようにしている可能性があるんです。

また、同様の理由で見積書があっても内訳の記載がない場合も注意が必要です。

内訳を「作業一式○○円」などと表記するだけの業者もあるので、契約後のトラブルを防ぐためにもしっかり作業内容を記入してもらいましょう。

ホームページに必要な情報が載っていない

ホームページを開設している業者だからといって、安心して依頼できるとは限りません。

そもそもホームページといっても、中身を見れば事業内容を軽く紹介しているだけのケースもあります。

また、形だけのホームページを作って、依頼者にしっかりした業者だと思い込ませるといった手口の可能性も否定できません。

簡単なサイトは少しの知識があれば誰でも作れますし、削除もすぐにできるため、ホームページがあるからといって信用しないようにしましょう。

トラブルが起こった時のためにも、遺品整理業者のホームページを参考にする場合は、会社の所在地や連絡先が記載されているかをチェックしてください。

対応が不誠実

話を聞かずに強引に契約を進めるなど、遺族に寄り添う姿勢がみられない業者には注意しましょう。

表面上はうまく取り繕っていても、中身は悪徳業者と変わらない可能性があります。

簡単にいえば、言葉遣いや対応は丁寧、でも追加費用やキャンセル料の有無など都合の悪いことには曖昧な返答しかしない業者は要注意です。

人はどうしても第一印象にだまされる傾向があります。

業者を見極める際は、まずは料金やトラブルが起こった時の対処など契約をする上で大切な内容にフォーカスをあて、しっかり説明しているかをチェックしてください。

あまりに酷い場合は別ですが、言葉遣いなどビジネスマナー的なことはあくまでプラスの要素として考えるとよいでしょう。

過去に一度でも行政指導・処分を受けたことがある

無許可営業や詐欺・不正など一度でも規定に背いた業者は、行政指導や業務停止命令の対象になります。

行政指導や業務停止命令の歴はネット上に掲載されるので「会社名+不正行為の名称」などのキーワードで検索してみてください。

もちろん今は正当に運営している場合もありますが、基本的に一度でも不正を行った業者は選択肢から除外するのが無難です。

見積もりが相場と比べて極端に安い

利益を生まなければ、事業は成り立たちません。

無料回収を主張する業者や相場と比較して費用が安すぎる業者は、作業後に高額請求される可能性が高いので注意してください。

また、現地に訪問せず電話口やメールの文面のみで安い見積もり額を提示してきた場合も要注意です。

当日に追加作業が発生したという理由で、料金を上乗せして請求してくる可能性があります。

遺品整理の費用は、間取りや遺品の量で大きく変動するため相場を把握しづらいといえます。

まずは複数の業者から相見積もりをとって、相場感を把握していくことが大切です。

優良業者を見分けるコツ

やばい遺品整理業者の特徴を踏まえ、優良業者を見分けるコツを紹介します。

基本的なことを抜かりなく行っているかどうか

  • しっかり現地に出向いて正確な見積もりをとる
  • 契約書や見積書など書面をしっかり残す
  • 挨拶など基本的な接客対応ができている
  • 料金体系や作業の進め方について詳しく説明がある
  • 強引に契約させようとしない

特別に目立った実績がなくても、遺品整理業者として基本的なことをしっかり行っていれば十分に優良業者といえるでしょう。

特に遺品整理業者側から、以下の内容について説明があるかどうかは欠かさずにチェックしてください。

  • 作業内容の詳細と内訳
  • 追加料金の有無・規定
  • 解約規定
  • 解約可能日・解約料
  • 作業実施日・作業完了予定日
  • 破損や紛失などに対する賠償
  • 個人情報保護規定
  • 免責事項

(スタッフ全員が)誠実に対応しているかをチェック

依頼する業者を選ぶ際は、対応の丁寧さより「誠実さ」を重視しましょう。

いくらスタッフの身なりがしっかりしていて言葉遣いが丁寧でも、分からないことを質問した際にあやふやな回答が多い場合は注意が必要です。

逆に、追加料金やキャンセル料の有無など契約成立に不利に働きかねないことでも、包み隠さず伝えてくれる業者は信頼できるといえます。

また、スタッフの対応に差がないかもチェックしてください。

スタッフによって知識やスキルに差が出るのは仕方がありませんが、業務に向き合う姿勢が大きく異なるようだとミスマッチが起こる可能性は高くなります。

「最初に対応してくれたスタッフは良かったのに、担当が変わったらイマイチだった」

よく見る利用者からの口コミの大半は、仕事に対する共通認識を社内で作れていないことが原因である場合が多いです。

悪い口コミも参考にする

利用者からの口コミは業者のホームページ内の他にも、GoogleマップやSNSなどにも掲載されています。

現場の写真が投稿されていたり、作業や接客対応の良かった点や問題点が具体的に書かれていたりする口コミは信頼性が高いでしょう。

ただし、ネット上の口コミにはサクラも多いので、良い口コミを鵜呑みにしないことが大切です。

むしろ悪い口コミこそ参考にして、自分が許容できるか範囲かどうかを判断すればミスマッチを減らせるでしょう。

遺品整理士が在籍しているかどうか

遺品整理士の資格を保有していると、廃棄物処理に関する全般の知識から遺品整理業に携わる上での心構えやモラルを身に付けている証明になります。

遺品整理士は遺品整理業を行う上で必須の資格ではありません。

必須ではないからこそ、費用をかけてまで取得していれば、お客様にクオリティの高いサービスを提供するために努力している業者であるといえます。

相見積もりをとる

相場感を正確に理解するためにも、最低3社以上の業者から相見積もりを取ることをおすすめします。

ただし、見積もり中に少しでも対応に問題があると思った場合は、はっきりと断るようにしてください。

悪徳業者の場合「契約するかしないかで迷っている」など中途半端な返答をすると、強引に契約させようとしてくるので注意しましょう。

現地で見積もりする業者かどうか

遺品整理は間取りや物量によって、費用が大きく変わってきます。

そのため、良心的な業者であれば、現地に直接訪問して正確な見積もりを出そうとするでしょう。

電話やメールでも見積もりを受け付けるケースもありますが、一度は現地に出向いて状況を確認する場合がほとんどです。

そもそも現地での見積もりが一般的なので、敢えて現地に行こうとせず依頼者との会話だけで済ませようとする業者は選ばないようにしましょう。

遺品整理業者に必要な許認可や資格について

依頼する遺品整理業者を決める際は、家庭ごみの収集・運搬を行うために必要な「一般廃棄物収集運搬業」の許可を取得しているか確認してください。

一般廃棄物収集運搬業は、自治体が信頼できると判断した業者のみに与えられる許可です。

必要な許可を持たずに遺品整理サービスを行う業者は、悪徳業者の可能性が極めて高いので関わらないようにしましょう。

なお無許可の業者であっても、許可を持っている業者と提携している場合や業務内容が遺品整理のみであれば問題ありません。

ただし、無許可の業者は実績やノウハウが少ないケースが想定されるため、基本的には選択肢から除外することをおすすめします。

また、遺品の買取を行っている業者は「古物商許可」が必要なので確認しましょう。

やばい遺品整理業者の被害に遭った場合の対処方法

依頼を検討している遺品整理業者が、やばいと感じたら「消費者生活センター」に連絡しましょう。

消費者生活センターでは、消費生活に関する苦情やさまざまな問い合わせを受け付けています。

相談内容に対しての助言や注意喚起をはじめ、消費者団体訴訟制度や裁判外紛争解決手続(ADR)などトラブルに必要な様々な情報を提供してくれます。

実際に消費者トラブルに巻き込まれた時だけではなく、このまま業者と契約を進めても大丈夫か不安になったら積極的に相談するようにしてください。

消費者ホットライン188(いやや)に電話をして必要情報を入力した後、最寄りの消費者生活センターにつながります。

参考 : 「消費者庁 消費者ホットライン

また、脅すような態度で契約を迫ったり、断っても帰る気配がないなど、身の危険を感じた場合は警察に連絡してください。

いざ警察を目の前にすると、態度を変えてくる可能性もあるので、可能であれば携帯の音声レコーダー機能などで証拠を残しておくようにしましょう。

まとめ

今回は遺品整理業者がやばいと言われる理由と、安全な業者選びの方法を解説してきました。

悪徳業者による被害は年々増加していますが、書面での契約、現地での正確な見積もり、必要な許可証の確認など基本的なポイントを押さえることで回避できます。

とくに相見積もりを取り、スタッフの誠実な対応を重視することが重要です。

万が一トラブルに巻き込まれた場合は、消費者生活センターや警察への相談を躊躇せずに行いましょう。

故人への想いを大切にしながら、信頼できる業者と共に遺品整理を進めていくことが何より大切です。

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