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2025.01.15
自作パソコンを処分する際は、メーカーの回収サービスが利用できないため、処分する際に困る方が多いです。
またパソコンは自作の有無にかかわらず、小型家電リサイクル法の対象家電となりますので、適切に処分しないと思わぬトラブルに巻き込まれてしまいます。
ということで今回は、自作パソコンを処分する際に注意したいことや具体的な処分方法について解説していきたいと思います。
処分方法ごとのメリットやデメリットについても解説していきますので、これからPCの処分を検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
メーカー製のパソコンも自作PCも小型家電リサイクル法の対象製品ですが、処分時の扱いが異なるので注意しましょう。
小型家電リサイクル法とは
小型家電の再資源化を促進するために、廃棄物の適正な処理と資源の有効利用を目的として制定された法律。小型家電の中には有害な金属や物質が含まれているため、法律に則った適切な処分が求められる
メーカー製のパソコンには、製造業者が不要になったパソコンを回収・再利用することが義務付けられる「リサイクルマーク」がついているのが特徴です。
パソコンにリサイクルマークがついている場合、本体の費用に回収費用が含まれているため無料で処分できます。
一方の自作PCはパーツを集めて作成しているため、リサイクルマークはついておらず、回収するメーカーはありません。
自作PCを廃棄する場合は、自分で処分する方法を探していく必要があります。
そこで、ここでは自作PCの一般的な処分方法を紹介していきます。
多くの大手家電量販店では、小型家電の回収を実施しています。
ヤマダ電機では、自作PC以外にも壊れたパソコンや古いパソコンなども無料で引き取ってくれます。マウスやキーワードなど付属品の一部が欠けているパソコンでも相談に乗ってくれるので、一度問い合わせてみてもよいでしょう。
ただし、ヤマダ電機の中でも回収を受付けていない店舗あり、種類によって無料回収できないPCもあります。基本的に無料で処分・廃棄できるのはノートパソコンになり、また付属品やモニターのみの回収にも対応していません。
ヤマダ電機を例に解説していますが、これらの内容は他の家電量販店にも大体当てはまるので覚えておきましょう。※家電量販店によっては無料での回収自体行っていないケースもあります。
また有料にはなりますが、家電量販店によってはパソコン内のデータ消去まで対応してくれる場合があり、個人情報漏洩のリスクを回避できます。
自分でデータを消そうとすると手間と時間がかかるだけでなく、完全に削除できず個人情報をPC 内に残してしまうリスクもあるので、ぜひ利用を検討してみてください。
ヤマダ電機の他に、小型家電を回収してくれる主な家電量販店
ケーズデンキ
エディオン
ビッグカメラ
コジマ
上新電機
パソコンショップでは自作PCや一部のパーツを買い取ってくれる場合があります。
本人確認できる身分証明書があれば基本的に受け付けてもらえるので、事前準備に時間がかからないのがメリットの一つです。
ただし、店舗によって買取り条件は異なり、起動しないPCは買取り対象外になる場合もあるので、持ち込む前に処分できる見込みがあるか確認した方がよいでしょう。
総じて、パソコンのパーツの中でもメモリやハードディスクなどの記憶媒体、CPU、マザーボードは買い取りに応じてくれるケースが多いです。
一方で、マウスやキーワードなどの周辺機器は買い取っていない場合が多く、一般的には家庭ごみとして処分する方向になるでしょう。
自作PCが問題なく動くのであれば、フリマアプリ・オークションに出品してもよいでしょう。価格を自由に設定できる分、想定以上に高く売れるケースもあります。
手数料や配送料との兼ね合いもありますが、利益重視の場合には可能性のある処分方法です。
ただし、すぐに売れるとは限りませんし、売る相手がパソコンの知識に乏しい場合にはトラブルにつながる可能性もあります。単純に安いという理由だけで飛びついてきている場合もあるので、商品説明をより詳しく記載し、売却する前には十分なコミュニケーションが必要です。
商品説明ではスペックを羅列するだけでなく、そのPCでどんな作業を実現できるかまで詳しく記載しましょう。
また、メルカリやヤフオクなど全国版のサービスだけではなく、ジモティーという地元に特化した掲示板サイトを使うのもおすすめです。最終的な取引場所を購入者と相談できるので、近場を待ち合わせ場所にすれば手軽に処分できます。
オンライン決済以外であれば、万が一実物を見てイメージと違った場合、最悪その場でキャンセルもできるため、購入者側にもメリットがあります。
注文確定後のキャンセルや返品が手軽に行えない全国版のフリマアプリにはない、地元に特化したサービスならではの魅力といえるでしょう。
不用回収業者であれば、PCの種類に関係なく回収できる場合がほとんどです。
当日に自宅まで引き取りに来てくれるので、梱包や回収場所までの持ち運びも必要ありません。
夜間や休日に対応している業者もあるので、仕事や家事で忙しくて時間に余裕がない方にも便利でしょう。処分方法についてアレコレ悩むよりも、いっそのこと全てを業者に任せてもよい方は不用回収業者がおすすめです。
また、買い取り基準を満たした他の不用品があれば査定してもらえる場合もあり、自作PCの処分費用と相殺することも可能です。不用回収業者を利用する場合は、自作PC以外にも不用品がないか探しておくことをおすすめします。
ただし、無許可で運営する業者も少なくないため、回収に必要な一般廃棄物収集運搬業許可を持っているか確認できない場合には依頼を控えた方がよいでしょう。
不適切な処理に加えて不法投棄をされるリスクもあり、こちら側にも罪を問われる可能性もあるので注意が必要です。
前章で紹介した、自作PCの処分方法の費用相場は以下の通りです。
処分方法 | 処分費用の相場 |
家電量販店 | 無料~2,000円 |
パソコンショップ | 無料 |
フリマアプリ・オークション | 無料 (販売手数料・配送料など別途必要) |
不用品回収業者 | 3,000円 |
店舗で処分する方法の場合、PCの状態によっても処分費用は変動するため、正式な費用が決まるのは店舗で実物を詳しく確認してもらってからになるでしょう。
不用品回収業者は他の方法より費用はかかりますが、自作PC本体と一緒に周辺機器やイスや机なども回収してもらえるメリットもあります。その場合、買い取りや独自のプランを利用してお得に処分できることもあるので、業者に問い合わせてみましょう。
費用面以外にも、スケジュールとの兼ね合いや過去に不用品を処分した経験の有無など総合的に判断して処分方法を検討してみてください。
自作PCを処分する際の注意点は、以下の通りです。
自治体の回収ルールを確認する
自治体によって回収ルールはそこまで大きく異なりませんが、独自のやり方で処分している地域もあります。
引っ越してきて間もない時など、確認もせず前に住んでいた自治体の基準で処分すると、回収してもらえない場合があるので注意しましょう。
自作PCに関しても、自治体によっては粗大ごみとして扱ってくれる場合があるので、念のため問い合わせてみてください。自治体に処分を依頼した方が比較的安く、何より安全に処分できます。
売却や譲る場合は動作チェックする
しばらく使っていないPCは、以下の問題が生じる可能性があります。
パーツの経年劣化により動かなくなる
OSのバージョンが古く、サポートが終了している
時間がかかるアップデートが一気に始まる
充電が短時間で無くなる
PCは使っていなくても経年劣化が進みます。
特に他のパーツの制御に必要なマザーボード、CPUやメモリなどが劣化すると、データの保存・取り出しが困難になりPCが使えなくなってしまいます。
またサポートが終了したOSは、外部からの攻撃に対処できずウィルスに感染するリスクが高いです。最新のウィルスは次々と生み出させているので、OSのバージョンは必ず確認してください。
些細なことでも苦情につながる場合があるので、売却する前には必ず動作確認をし、正確にPCの状態を伝えるようにしましょう。
パーツがない空のPCケースは粗大ごみとして処分
多くの自治体ではPC本体は処分できませんが、内部のパーツは燃えないごみとして無料で処分できます。ただし、捨てるパーツの大きさによっては燃えないごみに分別されず、有料処分になる場合があるので注意が必要です。
パーツを除いた後のPCケースは、大体が粗大ごみに分別されます。
粗大ごみで処分する場合、自治体ごとに定められた処理手数がかかりますが、1点につき数百円から千円程度なので安く処分できます。
自治体ごとに基準は異なりますが、大きさが30㎝未満の場合は燃えないごみに分別され、30㎝を超えるものについては粗大ゴミで有料処分が基本です。
自治体によっては、ホームセンターや公民館などに小型家電回収ボックスを設置しているので、その場合は処分するPCパーツを投函すればOKです。
ハードディスクの中には個人・会社情報をはじめ、様々な重要データが保存されています。
データは悪用されるリスクがあるため、PC内から完全に削除しなくてはなりません。
データを安全に削除する方法として、主にハードディスクを物理的に壊すか、専門業者への依頼が推奨されます。ただ、ハードディスクの種類によっては、同じ方法でデータを消去できない場合があるので、不安な場合は専門業者に依頼した方がよいでしょう。
注意したいのは、通常のファイル削除はもちろん、初期化を行うだけではPC内のデータを完全に削除できない点です。
通常のファイル削除だと、OS上(WindowsやMAC)からアクセスできなくなるだけで、ストレージ上にはデータが残っています。初期化についても、あくまでPCを初期状態に戻すためのものであって、ハードディスクから完全にデータを削除するものではない点には注意しましょう。
その時は不要だと思っていても、後から消さければ良かったと思うデータは意外にあるものです。一度削除したデータは必ずしも元に戻せないわけではありませんが、たとえ戻せたとしても多くの時間と手間がかかります。
重要データが多く含まれるPCを処分する際は、万が一の場合に備えバックアップを取るようにしましょう。
PCのデータをバックアップする媒体としては、クラウドストレージがおすすめです。
インターネット上にデータを保存するので、記録媒体が紛失したり災害時などに故障したりするリスクを心配する必要はありません。周辺機器の購入も不要で、導入しやすいのもポイントです。
それ以外には、外付けハードディスクや少量のデータであればUSBメモリを使用してもよいでしょう。
バックアップを取ったらデータを消去します。
データ消去用のソフトを使う方法もありますが、データ復元ソフトを使い元に戻される可能性もゼロではないので、すでに紹介した記録媒体を物理的に壊す方法が安心です。
物理的に壊す以外にも、磁気によってデータを破壊するなど色々な方法があります。
ただし、個人で行うのは簡単ではないため、安全・確実に消去したければ業者に依頼した方がよいでしょう。
今回は、自作パソコンを処分する際に注意したいことや具体的な処分方法について解説していきました。
この他にも不用品の処分について知っておきたい知識はまだまだあります。
ぜひ、この他の関連記事も読んで参考にされてみてください。