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CASE
2022.11.29
パソコンの処分は、テレビや洗濯機などをはじめとするリサイクルが必要な家電製品と同じくらい、手間やめんどうな作業です。
処分するまでに必要なことは多く、また、情報セキュリティの観点からも、気をつけるべきポイントが存在します。
ということで今回はパソコンを処分する際に、必要なことや気をつけるべきポイントなどについて解説していきますので、ぜひ参考にされてみて下さい。
まずはパソコンの処分に必要なことについて解説していきます。
大きく分けると3ステップ。
「ソフトウエアやデータ、周辺機器の移行」「個人情報の処理」「廃棄先を決める」の3つのことについて、方法や手段を考えていく必要があります。
PCの廃棄を決めたら、まず最初に行うのはソフトウエアやデータの移行です。
セキュリティソフトや有料ソフトなどは移行出来るものも多く、きちんと移行計画を建てておかないと二重で費用がかかってしまう事も。まずは移行できるのか、できないのかを調べる必要があります。
そして、データ以降に関しても同様です。
動画ファイルや画像ファイル、仕事で使うようなPDFファイルやテキストファイルなど、一度削除してしまうと二度と同じファイルは手にすることができません。
外付けHDDや、クラウドサービスなどを利用して、データの移行を済ませておきましょう。
データの中でも個人情報に関するデータは処分方法には注意が必要です。PC上で削除したつもりでも、HDDを復元する事でデータを元通りにする事が可能。
もし悪どい業者にPCを入手されてしまうと、架空請求や特殊詐欺に遭ってしまう可能性も上がりますし、「キャッシュカードやクレジットカードの情報があればそのままお金が取られてしまう」なんて事件も過去にはあったようです。
しっかりと削除したい場合は、消去ソフトを使用するのが確実となります。
もしくはHDDを取り出し、物理的に壊すことでもデータを復元不可能にすることができますが、破壊が十分でなければ復元できてしまいます。
パソコンを捨てる手段や方法は、いくつか存在します。
この項目では、それぞれの特徴について解説していきます。
リサイクルショップのように再販を目的としたリユース企業に廃棄をお願いする場合、費用がかからないというメリットがあります。
もちろん再販価値があるようなPCでなければいけませんが、比較的新しいモデルならこれは可能です。スペックが高いものであれば需要が高いので、高値で売却することも可能な場合もあります。
家電量販店で回収を依頼する場合は費用がかかることもあります。買い替え時などであれば無償で処分することもあるので、購入店での廃棄を依頼するのがオススメです。
購入していない店舗での廃棄は基本的には費用がかかってしまうと考えておいたほうが良いでしょう。
自治体に処分を依頼する方法です。自治体は他の処分方法に比べ、費用が掛からないのが最大のメリットです。
しかし手間がかかってしまうことが多く、時間がかかったり面倒だったりします。最安で処分したい方は自治体で処分する様にしましょう。
メーカーに処分を依頼する場合は、メーカーによって対応が大きく分かれます。まずは購入時の書類を確認し、対応してくれる窓口に問い合わせてみましょう。
産廃業者でもPCを処分する事が可能ですが、注意するポイントがあります。
それは、個人情報の消去をきちんと行うことです。きちんと破壊されていない状態で第三者に拾われてしまうと、個人情報の流出の恐れがあり大変危険です。
専門業者へお願いする場合もかならず、ご自身でデータを削除してから廃棄の依頼をしましょう。
突然ですが皆さんは、PCリサイクル法についてご存知でしょうか。
実はパソコンもリサイクルが義務付けられていて、資源有効利用促進法によりメーカーによる回収が必須となっています。パソコンでしたら、個人利用や業者の利用関係なく、適用される法律ですので、PCを処分する際には気をつけておく必要があります。
デスクトップパソコンの本体、ノートPC、ディスプレイがこの法律に関わってきますので、これらの製品ですと、粗大ごみとして処分することができません。
パソコンの処分方法や処分までに必要なこと、そして、PCリサイクル法について理解したところで、パソコン自体の寿命や耐用年数についてご紹介したいと思います。
寿命について理解しておくことは、「処分する」という方法の中に、「誰かに売る」という選択肢を増やせることにつながあります。
ぜひ、このパソコンの寿命や耐用年数についても参考にされてみて下さい。
ノートパソコンの場合、平均寿命は3~5年と言われています。長く使うことで、バッテリーやHDD、最近の物だとSSDが消耗して、寿命が近づきます。
使用頻度や、自宅以外でも頻繁に持ち歩くなど使用方法でも異なります。デスクトップパソコンよりもメンテナンスが行いづらいので、寿命は短くなってしまいます。
デスクトップパソコンは5~10年が寿命と言われています。SSDを使用しているモデルなら10年以上使用する事も可能です。熱の冷却効率が良く、部品交換が容易に行えるためノートパソコンよりも長寿命となります。
ディスプレイの寿命は使用時間で大きく異なります。使用時間で言えば15000~30000時間ほどになります。
一日8時間使用すれば、5~10年ほど使用する事ができる計算です。ディスプレイはいきなり故障する事は少なく、画面の鮮明さが無くなったり、暗くなったり、ぼやけたりなどの症状が出ることがほとんどです。上記のような症状が出た場合は交換する事を検討しましょう。
頻繁にフリーズする場合や異音が出ている場合は交換タイミングです。この場合は、PCが重くフリーズする場合はハードディスクの劣化やメモリ不足などが想定されます。
修理を検討するよりも、買い替えをした方が長い目で考えると安価だったりする場合もあります。
また、「ボッ」「ブチ」などの異音やファンがひたすら回り続けている状態の場合なども、故障の兆候が現れていますので、早めの買い替えをおすすめします。
PCデータを消去せずに処分すると、何が問題なのか。それは、クレジットカード情報や住所、メールソフトなどのログイン情報など、プライバシーに大きく関わる情報を抜き出される危険性があります。
そして、悪徳セールスや特殊詐欺などのターゲットにされ、犯罪に巻き込まれてしまうこともあるようです。
そのためPCを破棄する場合は、個人情報などの重要なデータをはじめとする全てのデータを削除して廃棄依頼をおこなう必要があります。
もしご不安でしたら、専門業者に依頼するのもオススメの方法です。
実は、デスクトップPCとノートPCとで処分方法が異なる場合があります。それはディスプレイが有機ELの場合です。
ブラウン管や液晶の場合は同じ方法で破棄する事が可能ですが、有機ELは別の方法で破棄する必要があります。
実は、有機ELを使用したディスプレイやテレビはリサイクル法の対象外になっています。
そのため、処分する場合には液晶テレビと同じように処分することができません。
そして、気になる処分方法についてですが、自治体の条例などが関わってくるため、個別でお伝えすることが難しい状況です。
もし、有機ELディスプレイやテレビの処分をご自身で検討されている方は、地方自治体のHPなどをご参考下さい。
ネット購入した場合のPCは、購入店で破棄を依頼できない場合があります。その理由としては、ネットの販売店は人員を最小限にしたり、アフターフォローを行わないことで価格を安くしていることに起因しています。
もし、ネットで購入した場合は、自分で破棄を依頼する業者を探す必要がありますので、データの消去も同時に行ってくれる専門業者にご依頼されることをオススメします。
モニターの処分は資源有効利用促進法により、メーカーでの回収が必要となっています。
そのため、対象のモニターでしたら無料で処分できる可能性があります。もし、処分を検討している場合は、まずはメーカーHPを確認することをオススメします。
ここで1点注意事項ですが、有機ELなど一部モニターは対象外とされている事が多いですので、注意して下さい。
今回はパソコンを処分する際に、必要なことや気をつけるべきポイントなどについて解説していきました。
不要品の処分については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみて下さい。