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遺品整理のときの処分に困るものと処分方法について解説します

2025.03.26

かりに故人が生前整理を行っていたとしても、どう処分すればよいか迷ってしまう遺品は少なからず残るものです。

そこで、この記事では遺品整理時に処分にとくに困るものに焦点をあてて解説していきます。

それぞれの遺品に対して、一つだけではなく複数の処分方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

遺品整理のときの処分に困るもの

遺品整理の際には、意外と処分に困るものが多くあります。

この章では、とくに処分方法に困るものに焦点を当てて解説していきます。

人形、ぬいぐるみ

ぬいぐるみや人形は、人気のあるものや発売されてから日の浅い商品でしたら、リサイクルショップやフリマアプリで人形を買取ってもらえますが、その多くが処分費用を請求される場合が多いです。

そのため、遺品整理時にどう処分しようか悩む方も少なくありません。

とくに人形をそのまま捨てるのに抵抗がある方は多いです。

基本的にはリサイクルショップも有料で処分を引き受けるケースが多いですが、海外への販路をもっている会社さんの場合は、状態が良ければ無料で引き取ってもらうことができます。

ネットで検索してもらえると意外と無料で引き取ってくれる業者は多いので、ぜひ探してみてください。

またその他の方法として、人形供養サービスをりようするのも良い手段のひとつです。

ネット検索をすれば人形供養してくれる寺や神社がたくさんヒットするので、問い合わせてみましょう。

中には郵送で対応してくれるところも増えているので、評判の良い寺や神社に供養してもらいたい場合はおすすめです。

ちなみに、「一般社団法人 日本人形協会」では、日本郵政と提携し「ゆうパック」による人形供養の代行サービスを行っているようで、全国各地から送られてくる人形は、毎年10月頃に行われる東京大神宮の「人形感謝祭」で供養してもらえます。

写真

故人が年長者であるほど大量の写真やアルバムが残されている可能性があります。中身を見ると明らかに思い出の品と思われる写真も少なからずあるので、遺品整理で処分に困ってしまうものの代表格といえるでしょう。

遺書やエンディングノートに直接の指示がない限り、処分方法は遺族と相談した上で決めなければいけません。

しかし、いくら相談して決めても関係者全員の了承を得られる訳ではないので、必要な写真まで処分してトラブルになる場合もゼロではないでしょう。

処分するか残しておくか判断に迷うものは、写真店などに依頼してDVDに保存してもらいましょう。費用はかかりますが、円滑に遺品整理を進めるためにも検討してみてください。

刀剣類

日本刀などの刀剣類が 見つかったら、登録証があるかどうかを確認してください。刀剣類は銃刀法の登録証が備わっていないと手に取ることはできません。

見つかった刀剣が届け出済みであれば、登録証も一緒にあるはずなので必ず確認しましょう。登録証があれば、持ち運びや販売も可能になります。

仮に登録証が見つからない場合でも、警察署に「発見届」を出せば違反になりません。

処分方法としては、警察署に持ち込めば無料で処分することもできますし、所定の手続きをしたあとであれば譲渡もできます。

刀剣類を処分する際は、違反にならないように必要な手続きを一つ一つ確認しながら慎重に進めましょう。

神棚

神棚は神社で処分してもらうのが一般的です。神社であれば、神道の手順を踏んでしっかり処分してくれます。

神社での処分方法は、祈祷・御札返納・お焚き上げの3つです。

祈祷とは神棚の魂を抜くことを目的とし、神社に神棚を持ち込んで祈祷処分の申し込みをする必要があります。神社によっては郵送も受付けてくれますが、5,000円以上の費用がかかるのが一般的です。

祈祷の際の立会いは必須ではないため、申し込み後は神社に一切の処分を任せる方もいます。

御礼返納は、神棚の中にある御礼にのみ魂が宿るとする神道の教えにもとづいており、御礼を神社に返納すれば神棚はただの箱になり処分できるというものです。神棚の御札は「古札納所」「納札所」「返納所」などで返納できます。

お焚き上げは神棚を供養して浄火で焼却することを指し、初詣やどんと焼きの際に神社の集積所に持ち込めば行ってもらえます。

それ以外の時期だと神社に集積所が設けられていないため、お焚き上げを依頼したい場合は神社への連絡が必要です。祈祷とお焚き上げをセットでやってくれる神社もあるので、問い合わせてみましょう。

■神社に持ち込む以外の神棚の処分方法

処分方法 備考
神棚・仏壇の処分を専門にする業者へ依頼 ・神社やお寺と業務提携したサービスもあるので、処分時の供養をお願いできる場合もある

・仲介料金がかかる

遺品整理業者 ・遺品整理料に追加料金なしで行ってくれる業者が多い

・他の方の供養品と一緒に神棚も供養してくれる

家庭ごみとして処分 自治体によっては、燃やせるごみ・不燃ごみ・粗大ごみの分類で処分できる場合がある

お仏壇

仏壇は「菩提寺で処分してもらう方法」と「仏壇・仏具店で処分してもらう方法」に分けられます。

■菩提寺で処分してもらう場合

菩提寺(ぼだいじ)に依頼する場合は、寺の住職にお願いして「性根(魂)抜き」をしてもらうのが一般的です。
仏壇は厨子・本尊・位牌に分けられます。

性根(魂)抜きをした後の厨子の処分方法は、自治体によっては粗大ごみとして回収してくれますし、仏壇・仏具店に引き取ってもらえる場合もあります。

本尊と位牌については、菩提寺が直接引き取ってくれるケースが多いです。

■仏壇・仏具店に依頼する方法

多くの仏壇・仏具店では、仏壇の引き取りや古い仏具の下取りサービスも行っています。

店舗ごとに引き取りの流れは異なり、引き取り可能な仏壇のサイズ(高さ・幅・奥行きの合計)も決められているので確認が必要です。仏壇のサイズによっても料金は変わってくるので、事前に測定しておきましょう。

また、引き取り当日の立会いが基本的に必須になるので、場合によってはスケジュールを調整する必要が出てきます。

消火器

自宅が火事になった場合に備えて、消火器を設置している場合もあるでしょう。

遺品整理で消化器が出てきた場合には家庭ごみとして処分できず、防災・防犯業者や廃棄物業者など専門業者に処分を依頼する必要があります。

詳しい処分方法については、消火器リサイクル推進センターに問い合わせましょう。

消化器の使用期限である10年の間であれば、欲しい人に譲ることも可能です。

期限が過ぎた古い消火器に関しても、リサイクル推進センターで引き取ってもらえます。

指定引取場所に直接持ち込む場合は、費用をあらかじめ確認するとともに、誤って栓を抜いて中身が出ないように扱いには十分注意しましょう。

車やバイク

故人が所有する車やバイクを処分する場合、廃車にするか売却するかを決める必要があります。ただし、売却はもちろん廃車にする場合も故人名義のままでは行えないので、まずは相続手続きを経て名義を変更しなければなりません。

バイクや軽自動者の場合は手続きが比較的容易なのですが、普通車の場合は戸籍謄本や遺産分割協議書など複数の必要書類があり手続きも複雑です。
名義変更一つで手間と時間がかかるので、スケジュール的に余裕がなければ一連の手続きを代行してくれる自動車買取業者に任せてもよいでしょう。

故障や車検切れの場合はレッカー車で移動する必要があるので、車やバイクの状態を確認した上で買取業者やディーラーなどに手配しましょう。

車やバイクを売却する場合は、防犯登録の抹消が必須です。

身分証明書や防犯登録カードなど必要なものを揃え、自転車防犯登録所の看板がある自転車販売所で手続きしましょう。

車のタイヤ

車のタイヤは処理が難しい「適正処理困難物」に分類され、自治体では基本的に処分できません。

一部の地域では「特定適正処理困難物」として有料で処分できますが、ほとんどの自治体では受け付けていないでしょう。

このように、廃タイヤや古いタイヤを自治体のゴミ収集などで捨てるのは難しいので、一般的にはタイヤを扱う店や業者に依頼して処分します。

タイヤを扱う店には、タイヤ専門店、カー用品店、ガソリンスタンドなどがあり、これらの店舗にはタイヤの処分だけを依頼できます。

処分費用は店舗によって異なりますが、ホイール付きのタイヤで1本あたり800~1,200円、ノーマルで300〜500円が目安です。また、タイヤのブランドによっては高く売却できる場合もあるので、処分する前に価値を調べておきましょう。

遺品整理業者や不用品回収業者に依頼すれば、自宅までタイヤを引き取りにきてくれるので、量が多くて持ち込みが難しい場合はおすすめです。

遺品整理と一緒にタイヤの回収も依頼できるので、他のことに時間を有効に使えます。ただし、対応してくれない業者もあるので事前確認は必要です。

金庫

金庫は防犯や火災に対応できるように頑丈な素材で作られているため、非常に重量があります。金庫には寿命もあり、いざという時に簡単には動かせないので、使わない場合は遺品整理の機会に処分してしまいましょう。

金庫をどこで購入したか分かれば、購入店で引き取ってもらうのが一般的です。ただし、金庫は20年以上使えるものなので、購入時期によっては閉店している場合もあるでしょう。

その他の主な処分方法は、以下の通りです。

処分方法 備考
自治体 自治体によっては、金庫の種類次第で回収しているところもある
リサイクルショップ 店舗によっては買取を受け付けていないので電話で問い合わせてから持ち込む
金庫専門業者 不要になった金庫を引き取ってくる他、解錠も行ってくれる
遺品整理業者/不用品回収業者 ・収集運搬から買取、作業後の清掃まで一括で対応してもらえる

・追加料金が発生する場合有

・重さによっては増員する必要があるので、事前にサイズを測っておく

金庫の処分に迷ったら、「日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会(日セフ連)」に相談してみてもよいでしょう。日セフ連は金庫を中心とした鋼製家具類の製造・販売などを行う事業連合です。

金庫の処分方法についても相談に乗ってくれるので、問い合わせてみてください。

まとめ

今回は遺品整理時に処分にとくに困るものの紹介や、処分方法について解説していきました。

遺品整理は、意外と知識やノウハウが必要な分野で、それらを調べながら限られた時間内に終わらせることは、とても骨が折れる作業です。

もし、少しでも遺品整理に関してお困りでしたらお気軽にハンズクラフトまでご相談ください。

また、遺品整理に関する知っておきたい知識はまだまだあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。

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