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室内で発生する害虫の種類や特徴、対策について解説します

2024.03.17

皆さんは自宅(室内)で発生する害虫についてご存知でしょうか。

皆さんもご存じのとおり、害虫といっても様々な種類が存在しますので、害虫ごとに対策方法や駆除方法が異なります。

ということで今回は、日本の室内でよく発生する害虫の種類や特徴。対策方法などを中心に解説していきたいと思います。

とくに梅雨時期や夏場にかけては害虫も最も活発的になる時期でもありますので、ぜひ、事前知識を身に着けて害虫を発生させないよう対策を施しましょう。

室内で発生する害虫の種類や特徴について

まずは室内で欲発生する害虫の種類や特徴について、それぞれの害虫ごとに解説していきます。

アリ

日本に生息するアリの種類は、実は200種ほど存在すると言われています。

被害としては屋内に侵入して食品に噛みついたり刺したり、毒液を出したりするアリもいるのです。無数の羽アリは6月頃に飛び出して、住居に侵入して生殖を始めることがあります。

特定外来生物に指定されているアルゼンチンアリの定着や人体への重篤な被害を及ぼす特定外来生物のヒアリ、アカカミアリの発見も報告されていますので、注意が必要です。

ハチ

人体への刺症の被害が多いのは、スズメバチとアシナガバチの2種類。軒下や庭の樹木へ巣を作るといった被害がここ数年で急増加しています。

ハチの巣を刺激することは大変危険で、特にスズメバチは注意が必要です。巣の撤去は自分で作業せず、専門業者に依頼しましょう。
近年特定外来生物のツマアカスズメバチの巣なども発見されています。

もしアレルギー体質の方だとハチに刺された場合、アナフィラキシーショックで危険な状態になるので注意が必要です。

チョウバエ

日本では体長が1~3mmのホシチョウバエ、体長が4~5mmのオオチョウバエが多く見られます。

灰色の毛が密生していて、頭部は小さく、腹部は毛にかくれて見えないのが特長です。

浄化槽や下水溝、畜舎の排水溝などの汚れた水域に発生し、成虫になれば薄暗い湿度の高い厨房や風呂場、トイレなどの壁に止まり、基本的に夜間に活動します。

住居内にも侵入してくることもあり、発生場所が不潔で不快感が強いので嫌われている害虫です。

コバエ

コバエは小型のハエの総称として使われていて、ショウジョウバエやノミバエ、キノコバエが代表的な種類です。

キイロショウジョウバエは体長が約2mmで、腐敗した果実が主な発生源となっています。

オオキモンノミバエは体長1.1~2.2mmとなり、生ゴミが主な発生源です。クロバネキノコバエは体長1~2mmで、観葉植物などの腐葉土やカブトムシ、クワガタムシ等の飼育に使用する飼育マットや、菌糸ビンに発生するとされています。

ユスリカ

体長が6~10mmのセスジユスリカ、体長が8~10mmのアカムシユスリカなど多くの種が存在するユスリカ。成虫は蚊に似ていますが、食物を取らず吸血することもないのが特徴です。

河川や湖沼に生息して時には大発生してしまい、大きな問題となることも。また成虫の死骸等はアレルギーの原因になることも知られており注意が必要です。

発生時期は種類で異なり、春先~初冬まで成虫の飛来が確認出来ます。

ただし、直接的な害は無く、見た目の怖さ以外は無害だと言える害虫です。

ダンゴムシ

体長は約10mm程になり、住居周辺の石の下、植木鉢の下などに生息しています。夜行性で雑食性でもあるため、夜間に植物を食害することが確認されています。

室内に侵入し不快感を与えるのですが、実際には害はありません。

ちなみに、ダンゴムシを刺激すると体を団子の様に丸めるため、ダンゴムシという名がついています。

ワラジムシ

体長約10mmの甲殻類の害虫で、灰褐色の小判形をしています。ダンゴムシに似ていますが、刺激しても体を丸めることはありません。
ワラジムシは世界に広く生息していて、住宅の石の下や植木鉢の下など陰湿な所に多く発見されています。

ヤスデ​

ヤケヤスデは体長約20mmの害虫です。梅雨明けには、庭の枯れ葉や腐植土の中に多く発生するとされています。

基本的には屋外に生息していますが、屋内に侵入することもあります。

ですが、ムカデのように刺されたりすることはないため、直接的な害はありません。ヤスデはムカデに似ていることから不快感を与え、また悪臭を発散する事もあるため、害虫とされています。

ムカデ

ムカデの代表的な種類のトビズムカデは体長110~130mmとなります。朽ち木や石塊、腐葉層等の湿った場所に生息します。

小さい昆虫などを食べるので食害などはありませんが、夜に室内に侵入することもあり、ヒトが誤って触ると咬まれることがあります。

咬まれた場合は激痛が起こることがあるので、洗浄するなど対処が必要となるため、害虫とされています。

ナメクジ

カタツムリと同じ軟体動物で、日本では10種類ほど発見されています。チャコウラナメクジは体長が70㎜で、外観は茶褐色で背中に退化した貝の痕跡があるのが特徴です。

ナメクジは住居の庭や畑などに生息しています。夜行性なので昼は湿った所に潜み、夜は植物の芽や葉、根や球根などを食害する被害が報告されています。

湿度が高いのを好み、梅雨時期などは屋内にも侵入してくるのです。室内に持ち込まれた植木鉢の下に付いていて、付近を這い廻ることがあるので虫が苦手な人には不快感をあたえます。

また、ナメクジやカタツムリなどは危険な菌や寄生虫を保有している場合がありますので、食害には注意が必要です。

シバンムシ

代表的な種類に体長が1.7~3.1mmのタバコシバンムシや体長が1.7~3.0mmのジンサンシバンムシが挙げられます。

ツバンムシは幼虫時代、広食性で貯蔵穀物や穀粉、ビスケット等の菓子類やうどん等の乾燥麺類、乾燥貯蔵食品等からも発生するとされています。

またタバコシバンムシは畳のワラ床等からも発生するので和室がある家では注意が必要です。

クモ

クモには網を張るものと、網を張らない徘徊性のものが存在します。クモは昆虫を補食するので衛生害虫や農業害虫の天敵で昔から「益虫」といわれています。

一方、その形態による恐怖感や張った網に埃が付着したりして不潔感があるので、不快害虫としても扱われることもあります。実は人を咬害するクモは少なく、コマチグモだけが該当しています。

カバキコマチグモは庭や田などに生息し、葉を巻いて巣にします。人に触れると咬害を与え、咬まれると激しい痛みが持続します。

紅斑や腫張が起こるため重症の場合には発熱やショックが起きることもあり、注意が必要です。

また、咬まれると重篤な障害を引き起こすことがあり、セアカゴケグモなどゴケグモ類が海外から侵入して各地に広がっているため注意が必要となります。

カメムシ

カメムシは種類が多く、国内で約600種類が発見されています。

主としてクズやフジ、ハギなどのマメ科植物に寄生して、農作物をも加害する農業害虫でもあるのです。10~11月に越冬のため屋内に侵入し、代表的なものはスコットカメムシやクサギカメムシ、マルカメムシとなります。

飛来するだけでも不快感を感じる人が多く、虫に触れたり刺激したりすると強烈な悪臭を発するため極めて不快な虫でもあります。

新しい宅地造成地や畑周辺の住宅では毎年侵入の被害を受ける所も多く、注意が必要です。

ヒラタキクイムシ​

ヒラタキクイムシは体長2~3mmで、屋内に侵入して家具や建材を食害します。木材の中に生み付けられた卵が孵化して、5月頃に成虫となり木材に穴を開けて出てきます。

木粉や虫糞を排出して、穴の下に粉の山ができることで加害を判断します。ラワンやなら、かし、けやき等に被害が多く、竹材も加害する木材害虫です。

ヒタラキクイムシ以外にも、ナラヒラタキクイムシやケヤキヒラタキクイムシなどが広葉樹材を加害するので注意しましょう。

カツオブシムシ

代表的なものは、ヒメカツオブシムシ(体長4~5mm)、ヒメマルカツオブシムシ (体長2~3mm)などの種類が屋内で確認されます。

カツオブシムシの幼虫は広食性で、動物質のものを好みます。

動物質の乾燥食品、標本、毛皮、羊毛や絹製品を加害する衣類害虫となります。

イガ

イガは体長6~8mmとなり、コイガであれば体長6~7mmとなります。

カツオブシムシと並ぶ衣類害虫で、小型の蛾型の害虫です。成虫は一年を通してみられ、衣類の繊維の隙間などに産卵し、イガの幼虫は羊毛などの毛織物、毛皮、敷物を食害します。

またコイガの幼虫は毛織物などの動物質繊維のほか植物質の繊維も食害して、巣の材料として繊維を噛み切ったりして加害します。

害虫ごとの対策とオススメな駆除方法について

次に害虫ごとの対策方法とオススメな駆除方法についてご紹介します。

アリの場合の対策と駆除方法:侵入口を見つける

アリが家の中に侵入してきた場合、まず大切なのは侵入口を見つけることです。

アリ自体を駆除しても、侵入口を見つけなければどんどん新しいアリが侵入し続けます。侵入口を見つけ、アリが侵入してこないように対策しましょう。

窓の隙間など、閉めるとすぐに解決できる場所もあれば、天井から入ってくるなどの対策が難しい場合もあります。

アリの場合の対策と駆除方法:巣を駆除

侵入口を閉じてアリを退治した後は、巣を駆除するようにしましょう。アリの巣用の殺虫剤を散布するなどの対策が効果的です。
完全に巣を駆除出来なければ、再びアリがやってくるので注意しましょう。

アリの場合の対策と駆除方法:食べ物を放置しない

 

アリは砂糖やお菓子、小麦粉やごはん、タンパク質全般がえさとなります。残飯を放置せず、ゴミ箱のゴミは頻繁に廃棄するなどの対策が必要です。

机の上に放置していたり、掃除を怠っているとアリが侵入してしまう可能性が上がります。

こまめに掃除しておくことで、アリの発生を防ぐ事に繋がります。

ハチの場合の対策と駆除方法:基本的には業者に依頼する

ハチを駆除する場合は、基本的には業者に依頼しましょう。ハチは毒性があり、刺されると最悪死に至るケースも考えられます。
種類によっては危険性が低いものもありますが、素人には判別が難しいです。

そのためハチが複数発生した場合は業者に依頼するのが安全となります。自治体の窓口で駆除を受け持っているところもあるので、問い合わせてみると良いでしょう。

チョウバエの場合の対策と駆除方法:水回りをキレイにする

チョウバエは水回りを好みます。排水溝にエサとなるゴミがあればチョウバエの幼虫が繁殖するのです。
あらかじめ水回りを綺麗にしておけば、チョウバエが繁殖する事を予防できます。

チョウバエの場合の対策と駆除方法:お湯をかける

チョウバエは熱に弱いのが特徴です。熱湯をかけることで効果的に除去する事ができます。

人体に害が無いのでオススメの方法です。

チョウバエの場合の対策と駆除方法:パイプクリーナーで清掃する

パイプクリーナーは排水溝を清掃するものですが、チョウバエの除去にも効果的です。

チョウバエの殺虫だけでなく、繁殖の予防にもつながります。

定期的にパイプクリーナーを使用しておくと良いでしょう。

チョウバエの場合の対策と駆除方法:侵入を防ぐ

そもそもチョウバエを屋内に入れないように対策しましょう。綺麗にしていてもチョウバエが繁殖することがあります。
屋内に虫が入ってこないように注意する事が重要です。

コバエの場合の対策と駆除方法:生ごみを早めに捨てる

コバエは生ごみに繁殖する事が多いです。シンクの三角コーナーやゴミ箱から繫殖します。
生ごみが発生すればすぐに捨てることが大切といえます。

また、コバエはサイズが小さく、手で捕まえることが困難です。

ですが、コバエは放っておくと精神的にも不快です。ですので、見つけ次第、こまめに殺虫剤などを使用して駆除することをオススメします。

ダンゴムシの場合の対策と駆除方法:殺虫剤を使用する

ダンゴムシの一番簡単な駆除方法は、スプレータイプの殺虫剤を使うことです。

直接スプレーを吹きかけることで確実に駆除でき、庭の近くや玄関など発生しそうなところの近くに常備しておくといいでしょう。

すぐに噴霧できるようにしておくことで、確実に殺虫出来ます。

ダンゴムシの場合の対策と駆除方法:繁殖を予防する

ダンゴムシは湿気のある場所を好みます。

庭の土は定期的に掘り起こして、乾燥させておきましょう。雑草を抜いておくと効果的で、庭先に置いたままのプランターや植木鉢の下も湿度が高くなります。

こまめに移動させ台に乗せて風通しがよくなるようにしましょう。またダンゴムシの餌となる落ち葉や枯れ葉をためないよう、定期的に掃除してください。

収穫が遅れて腐った野菜や、落ちた花がらもそのままにせずにすぐ片付けることが大切です。

ワラジムシの場合の対策と駆除方法:床下を換気する

ワラジムシも湿気を好む虫です。湿気が溜まりやすい床下には換気口を設けたりして土を乾燥させるといいでしょう。

除湿に効果がある炭を置くという方法もあるのでおすすめです。

ワラジムシの場合の対策と駆除方法:侵入経路を塞ぐ

ワラジムシはわずかな隙間から家の中に侵入してきます。

窓のサッシなど家の中に隙間がないか確認しましょう。隙間を見つけたら、テープやシーリング剤などでしっかり塞いでおくと良いです。

害虫を発生させないためにできる対策について

最後に害虫を発生させないためにできる、共通の対策について解説します。

家を清潔に保つ

家を清潔に保つことが害虫の発生に最も効果的です。害虫の発生理由の多くは、生ごみの放置や、食品のごみに寄ってくることが多いです。

これらを綺麗に片づけておくだけで、害虫の多くを発生させることを防ぐことが可能となります。

湿気を防ぐ

害虫は高温多湿を好むものが多いです。その為湿度を下げることが害虫の繁殖を抑えることに繋がります。

除湿剤などを用意したり、風通し良くするなどの対策が必要です。換気扇を使用するなど、配慮する様に心がけましょう。

ダンボールは放置しない

ダンボールは害虫の温床になることがあります。ダンボールには隙間が多く、幼虫や卵が産みつけられる可能性が高いです。
室内に放置しないようにしておきましょう。

ダンボールは暖かく水を吸い込む特徴もあるので、害虫には非常に住みやすい環境なのです。

殺虫剤・忌避剤・ハーブを活用する

殺虫剤などを効果的に使用する事で害虫除去を効果的に行う事ができます。殺虫剤は人体への影響などを考えて、あまり使用しない人も多いでしょう。

しかし年々進化しており、人体への影響が少ないものも増えています。値段に対する効果が高く、素人でも簡単に虫を駆除できるのが特徴です。

虫が気になる人は殺虫剤を用意しておくと良いでしょう。また防虫に効果があるハーブなどもあるので、前もって使用しておくこともオススメです。

家の隙間を埋めたり防虫ネットをかけたりする

隙間を埋めたり防虫ネットをかけておけば、虫の侵入を防げます。隙間がなければ虫は屋内に入ってこれないので、隙間を埋めておくのは非常に効果的な対策です。

専門業者に依頼すると効果は高いので、まずは相談してみるのもオススメです。

ベランダを掃除する

ベランダから虫が侵入してくる可能性は高く、綺麗にしておくと効果が高いです。

植木鉢などを置いてある家も多く、排水溝に水たまりができれば害虫が繫殖することもあります。ベランダを綺麗に保っておけば害虫の繫殖や飛来を防ぐことが可能です。

洗濯物は夜間に干さない

洗濯物を夜まで干しっぱなしにするのは避けましょう。夜行性の害虫が洗濯物に卵を産みつける可能性があり、そのまま取り込んでしまうことで室内に侵入して大量発生に繋がりかねません。

また害虫はカーテンから漏れる光に寄ってきやすいです。

洗濯物の出し入れ時に室内に侵入することも考えられるので、白い洗濯物や綿や麻などの素材も虫がつきやすいため夜間は特に注意が必要となります。

まとめ

今回は室内で発生しやすい害虫の種類や特徴、その対策方法などを中心に解説していきました。

害虫対策や雑草対策など、自宅のトラブルについて知っておきたいことはまだまだたくさんあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。

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